3月16日付の新潟日報17面に掲載されておりますので、ぜひご覧ください。
新潟の新公共交通をつくる市民の会は、平成21年の設立以降、様々な観点から新潟市の将来像とふさわしい交通体系について、公共交通の先進国フランス・ナント市やストラスブ-ル等の視察をはじめ、数多くの勉強会・セミナ-・シンポジウムを開催し公共交通の啓蒙活動を続けてまいりました。また、行政との意見交換や我々の疑問点について、できうる範囲で回答をいただき、結果として一定の成果を生み出してきたものと自負しております。
我々が目指す将来像とは一体どのようなものなのか?その答えは「コンパクトシティ」に他なりません。高齢化社会に対応することは勿論、近代的でかつ効率的であり、市民の移動が快適で安全な人にやさしいまちを目指さなければなりません。また、ビジネスや観光などで訪れる方々にも、わかりやすく移動しやすいまちづくりが求められております。
交通体系を変えることは、地域特性や交通事業者への配慮を踏まえた上でも、やはり最も困難な事業の一つであることは間違いありません。議論優先で結果が出ない、またはあまりにも時間がかかりすぎることにより、諦めてしまうことも多々ある中で、数年間の議論を経て、昨年秋にBRTシステム導入が決定されたことは大きな前進であったと思われます。
さて、今回市民の会があらためてこの要望書を作成する背景には、BRT導入決定後の進捗状況について大いに憂慮しているからであります。より具体性を帯びるためには優先事業者決定後であるということは無論ですが、現段階では、多くの市民が理解し得る段階には来ておらず、何を目指し、どこへ向かうのか理解されていない現実があるのではと腐心しております。
そこで、我々新潟市民にとって目指すまちづくりとは何か、もう一度この最終形(当面のゴール)を明らかにし、市民がその目的たるまちづくりについて
共通の認識をもってもらうことが、今、一番肝心かつ重要なことではないかと思われます。このことなくして何故BRTかは決して理解されませんし、市民合意を得るのも難しいに違いないと考えております。
BRT導入は決して最終目的ではありません。しかしBRTが起爆剤となり、新潟駅高架化の完成時にはBRTからLRTに代わり、新潟駅を中心に日の字型環状線からイオン南(旧亀田町)や南区(旧白根市)への放射状ルートが伸び、あるいは朱鷺メッセ経由新潟空港へのモノレ-ルが実現し、新潟市民のための新公共交通網が完成する。そんな夢を市民の会は描いています。
この夢に一歩でも近づくために、市民の会は積極的に活動することをお約束いたします。そして、BRT導入問題を契機とし、20年後30年後を見据えた新潟市のビジョンを大いに発信すべきであり、そのためには市長をはじめ行政、また市議会のリーダーシップを大いに発揮していただく事を強く要望致します。
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